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これからの目標をお聞かせください。

2014年、我々はE-Mobilityメーカー株式会社ツバメ・イータイムを設立ました。事業の目的はジャパンクオリティのE-Mobilityを世界的に普及させ、深刻化する地球環境問題を改善すること。この軸は、開業当初も現在も変わってはいません。CO2などの温室効果ガス排出によって、地球温暖化は深刻度を増しています。そして、これに起因する異常気象は世界各地に甚大な自然災害をも招いています。世界中の国々が温室効果ガスの速やかな削減を急務とするなかで、その取り組みは各国の利害に阻まれ、なかなか進捗しないというのも実情です。 特に成長性の高い新興国では、主要な交通手段をガソリン車に頼る人々が多く、そこから生まれる排気ガスは人体へ及ぼす影響も含めて極めて深刻な状況となっています。 現在、日本の大手自動車メーカーも同様に電動バイクを中心としたE-Mobilityを製造・販売しています。それらの多くは高い技術力を背景に、高機能・高性能を誇っています。しかし、東南アジア等の新興国の人々にとってそれらは、大変高価な買い物であり、暮らしの足として気軽に利用することは困難でもあります。また、巨大な組織と成長している大手自動車メーカーにとって、ガソリンエンジンから電気への急速な転換は容易にはできません。彼らの歴史はガソリンエンジンの歴史でもあり、確立された伝統とブランドも変化の妨げになっています。新しいものを得るということは古いものを捨てるという事にもつながります。マクロ的には日本の経済構造自体も簡単なかじ取りができないようになっています。 そんな中、我々は、ベンチャーであるがゆえの機動力を発揮し、市場が求める必要十分な性能のE-Mobilityを求めやすい価格で提供してきました。 これまでの5年間、ベンチャーという形態をとりながらベトナムを中心とした海外で、Debt Financeを利用し製造業としてのノウハウ・経験・ネットワークを培ってきました。 今ここで、この財産を生かし、更なるステージ【HardとSoftの調和、サブスクリプションモデル】へと進んでいきます。 いずれはE-Mobilityを無料で所有できる、そんな新しい産業をつくり環境問題改善に取り組んでいく覚悟です。数字と経験の裏付けの元、成功蓋然性を高めながら上場へと邁進していきます。

更なるステージ「サブスクリプションモデル」とは?

新しい産業を作る。E-Mobilityを無料で所有できるようにする。そうたやすくできるものではありません。 現在このモデルは台湾のGOGORO社がベンチャーとして頭一つ抜きんでています。 我々がベンチマークしている企業の一つです。 2017年当初でも資産価値は8億ドルにものぼります。電動二輪バイクに特化し、車体は販売、バッテリーはリースとし、バッテリーの交換システムにより安定収益基盤を作るビジネスモデルです。

御社の世界に対してのアドバンテージをお聞かせください。

実際に電気自動車を製造・販売するテスラモーターズ社(米国)は会社設立後、わずか10年足らずで時価総額3兆7千万円の企業へ成長しています。しかも、そのCEOイーロンマスクは自動車業界に精通していたわけではなく巨額の資金を背景に企業資産価値を高めているのが現状です。 我々には長年培ってきた自動車産業での経験があります。その経験を活かしつつ、より求めやすく高性能な、そして日本企業ならではのサービスを加え、世界のマーケットでの普及を実現していきます。 もう一つ、【JAPAN】という大きなアドバンテージがあります。日本企業であることそのものが、相手に信頼や安心を与え、プラスに働くことも肌で感じています。 現在、E-Mobilityではベトナムで唯一の日本企業として知名度を上げてきました。テラモーターズベトナムとの合併もベトナム国内では大きなインパクトを与えることができました。今こそ、我々はOnly1のE-Mobility日本企業として、更なるステージへと進むアドバンテージを手にしたのです。 また、スピード感もアドバンテージの一つです。トップ自らが出向いて即決することによって、スピード感溢れる事業展開が可能です。

地方の山口県に拠点を置く意義をお聞かせください。

東京一極集中の一方、地方は産業の空洞化、人口の流出等、大変困難な状況にあります。私たちがスタートした山口県も例外ではありません。 地方に拠点を置いての事業展開を図ることはさらに大きなハードルとなる事でしょう。 しかし、我々の成功をもって日本全国の地方企業でも新たな産業を作ることができる、そんなインパクトを与えたい。

「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」(最澄)。

地方という一隅を照らす光が他の地域にも出現し集まれば、国全体を照らすことになります。その志を遂げる覚悟です。地方の中小企業にも素晴らしい技術を持った企業がたくさんあります。その企業の集合体で世界で戦うことができれば、とても素敵なことでもあると、そう感じています。
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今後の世界の未来への思いをお聞かせください。

論理的思考と一方で、同様に大切なのはパッション。 地球環境問題、エネルギー問題、そして産業構造の世界的な転換期のなか、日本経済は閉塞的な状況から抜け出すことができないでいます。その一方で、グーグル、アップル、インテル、テスラモーターズ等の急成長し、世界経済をけん引するベンチャー企業が米国にはたくさん生まれてきた。このような企業は、中国・台湾にも多く生まれているのが現状です。しかし、日本ではまだ新しい産業を作ったと言えるほどのメガベンチャーは誕生していません。 日本の苦難を憂うとき、かつて多くの日本人が立ち上がり、命を懸けて戦ってきました。我々のふるさとでは、幕末に立ち上がった同郷・長州の志士たちのことが思い起こされます。私たちは長州人であることに誇りを持ち、E-Mobilityの事業を通じ、この国、そして世界に貢献する所存であります。 不思議なもので、この事業を成功させることが、あらかじめ定められた宿命のように思えてなりません。本当の環境問題の改善された世界は、10年かかるのか、20年かかるかもしれません。例え私が生きている間にその成果を見ることがなかったとしても、今、この時に、この事業を、この形態で始めなければ、日本の未来・世界の未来を担うサステナブルな世界は生まれないのだと、確信しています。
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